今日は、梨木香歩さんの"僕は、そして僕たちはどう生きるか"を読んで、双子座水星、射手座木星について考えたことを書きたいと思います。
私は吉野源三郎さんの"君たちはどう生きるか"を読んでいないので分からないのですが、オマージュ的な作品なのかな?
主人公は、君たちはどう生きるかの主人公、コペルくんにちなんでコペルと呼ばれている14歳の少年です。
今時の、感受性豊かな気のいい男の子という感じのコペル君の、かけがえのないある1日の物語です。
そのかけがえない1日の内容が濃すぎて、これを全部体験として受け止めて自分の頭で考えたコペル君すごい…とただただ感心してしまうのと同時に、梨木香歩さんが伝えたいことの切実さを感じて、なぜもっと早く読まなかったのかと後悔しました。
なぜなら、これは私自身の、軽薄で偽善的で保身を考えてしまう私が一番向き合わなければならない物語だと思ったからです。
コペルくんは、友達のユージンに何年かぶりに会って、ユージンが学校に来なくなった理由を知って、
"僕は軍隊でも生きていけるだろう。それは「鈍い」からでも「健康的」だからでもない。自分の意識すら誤魔化すほど、ずる賢いからだ。"
と書いています。
占星術の話になりますが、私たちの中の知性、思考を司る水星には色んな顔があって、ユーモア溢れる教師にもなれれば、コペルくんが言ったような、ずる賢い人物にもなれる。
水星の支配するサインは双子座と乙女座で、個人の思考、考え方、コミュニケーションスタイルに関わってくるサインは双子座です。
双子座の水星は色んなことに興味をもって、あっちの世界、こっちの世界と飛び回って、沢山の情報、知識、体験、言葉を自分の世界に増やしていきます。
その集めた情報、知識などをどう使って行くかはその人次第で、その時に双子座の対角の射手座、木星の性質が大切になってくるんだなと思いました。
木星を良心、自分の人生哲学、信じる何かだとすれば、それらが水星が集めた情報や知識の向かう先を導いてくれるんだとも。
双子座水星と射手座木星の関係性が少し理解できた気がする。
この物語の登場人物のすごいなと思う所は、みんな自分の頭で考えているところです。
当たり前じゃないかと言われたらそうなんですが、私は自分で積極的に情報を探して、自分で考えるってことをしてこなかったなぁと。双子座なのに。あぁ、そうだ、太陽星座の性質は自分で能動的に獲得していくものだったな。
この物語のテーマの一つに、"集団"対"個"というテーマがあると思うけど、今の時期にピタリとくると思います。
今年後半は火星が6月28日にホームの牡羊座に入ると、逆行を挟んでずっと牡羊座に滞在しているので"個"に強い光が当たる時期だそうです。
そんな時期を前に是非おすすめしたい本です。
"僕は、そして僕たちはどう生きるか"の表紙をめくると、こんな言葉で始まります。
群れが大きく激しく動く
その一瞬前にも
自分を保っているために