ここのところ、毎日天気が良くて過ごしやすいです。風が吹くと肌寒いのですが、木々の葉が風で揺れる音を聞くのは最高に心地よく、至福の時間でもあります。
今日も好きな本を紹介させてください。
今日紹介させて頂くのは、沢木耕太郎さんの「凍」という、クライマーの山野井泰史さん、妙子さんご夫婦の命がけの登攀(とうはん)を記録したノンフィクションです。
ヒマラヤ山脈のギャチュンカンという、8000mにギリギリ届かない、ほぼ8000m級の山の断崖絶壁に、自分たちの登攀技術だけで、酸素ボンベも持たず、夫婦2人で挑んだ記録。
私がこの本を読んだのは、ある時山野井泰史さんのドキュメントをみて、山野井さんの山に挑む姿勢がかっこいいなぁと心底思ったから。
自分の体に染み込ませた技術と、経験だけでエベレスト級の山に挑む。
かっこいいです。
2002年にギャチュンカン北壁の登頂に挑んだ山野井さんご夫婦は無事生還するのですが、登って降りてくるまでの描写がリアルで引き込まれます。
また、山野井泰史さん、妙子さんの人柄が伝わるエピソードも書かれてあって、素敵なご夫婦だという事が伝わってきます。YouTubeにも山野井さんのドキュメントがあるので、興味のある方は探してみてください。山に対する思いや姿勢が伝わるし、お二人の人柄がよくわかります。
ヒマラヤ山脈の断崖絶壁という過酷な、だけど挑戦した人しか見ることが出来ない世界を垣間見たい時にオススメです。
登山の専門用語も出てくるけど、わかりやすく解説もあるので、私のような山に詳しくない人でも読めるんじゃないかと感じました。